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この世界の片隅に 感想(総合:☆☆☆☆★)

 映像:☆☆☆★★
 キャラ:☆☆☆☆★
 ストーリー:☆☆☆★★
 俳優:☆☆☆★★
 総合:☆☆☆☆★

 DVD借りて観てました。今回はこの世界の片隅に
 戦前から戦中、戦後へ生きるある女性の物語。

 志村ー! 志村うしろー!
 すずー! すずそこ広島―! そこ広島ぁあああああああ!

 戦前のノドカな世界を生きるノンビリとした女性のなんでもない生活を描きつつ、徐々に戦争へと赴いて行く世界を静かに、それでいて熱量溢れるタッチで向かっていく。
 ややイラストのカメラワークがシンプルというか、描けるカメラワークで描いているようで動きが無く退屈。
 しかしながら、それでいて分かりやすく、何を伝えたいかを抽象的かつ具体的に、視聴者へシンプルに叩き込んでくる。

 戦争をモチーフにすると尖ったメッセージ性や批判意識が前に出てきてしまいがち。
 ただ、この映画はそういった説教臭さがほとんどなく、単純にキャラクターの人生を追っていく。
 残酷な描写なども最小限に絞っており、だからこそキャラクターの涙が重々く、ズシンと来る。

 戦争という大きなものを描くことは難しいが、その中のひとりの人間を描くのは同じくらい難しい。
 名作である。

 

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

道化死てるぜ! (総合:☆☆☆★★) 感想

 映像:☆☆☆★★
 キャラ:☆☆★★★
 ストーリー:☆☆★★★
 俳優:☆☆☆★★
 総合:☆☆☆★★

 ネットで無料配信していたので見てみました。今回の映画は道化死てるぜ!
 ピエロ協会に加盟し、仕事を得たある男。
 男としては、協会に加入したときに卵に自分のメーキャップを書かされたり、芸をやらされたりと気が進まない。
 そんな男がある少年のバースデーパーティーに余興として呼ばれるが、全くウケない。
 子供たちのイタズラによってピエロは転倒するが、そこには偶然、ケーキを切ったあと放置されたナイフが立てられていた。
 盛大にナイフの上に転倒したピエロは、顔面にナイフを深々と突き刺し、死亡した。
 それから年月は過ぎ、そのとき誕生日だった少年も高校生となり、ピエロが死んだパーティに参加していた子供たちもそれぞれ色々と残念な方向に成長していた。
 ピエロが目の前で死んだトラウマを抱きつつ、再び少年は誕生日パーティーを開くが、そのパーティにはゾンビとして蘇ったピエロまでが現れた。
 ピエロとしてのブラックユーモアを駆使し、次々と悪ガキどもを殺戮していく。


 シナリオとしてはゾンビとして復活したピエロが、死体で腹話術したり、内臓でバルーンアートしたりと、ピエロ感満載。
 日本に来た段階でモザイクが追加されたようで、いささか映像的に不自然な仕様になっている。
 リアルな部分には処理されてしまっており、チープな部分ばかり目立つ出来上がりになっているが、このチープさも個人的には嫌いじゃない。
 ビックリさせるような驚かせ方ではなく、情緒めいた怖がらせ方を徹底しているのも好感が持てるし、クリーチャーとしての動きにもCGではなく昔ながらの演じている俳優さんのスキルを軸とし、小道具でカバーするやり方を用いている。

 グロテスクな描写も中々迫力が有るし、目的意識と映像作りがしっかりと合致した作品。
 チープさまで含めて、よくまとまった作品。理想的B級映画。

テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

キングコング:髑髏島の巨神(総合:☆☆☆★★) 感想

 映像:☆☆☆☆★
 キャラ:☆☆☆★★
 ストーリー:☆☆★★★
 俳優:☆☆☆★★
 総合:☆☆☆★★

 ネットカフェで無料だったので見ています。今回の映画は髑髏島の巨神
 ベトナム戦争が終わる日、アメリカではひとつのプランが動いていた。
 政治的な理由から調査を見送られていた髑髏島、そこには地下空洞から上がってきた巨大生物が溢れ、その中には帝王と呼ばれるキングコングが守る島だった。
 果たして、人々は島から脱出できるのか?


 テンプレートにキングコングが暴れるだけ。でもそれが良い。それで良い。

 映像的には頑張っているし、主人公たちが森林でのサバイバルをしつつモンスターに襲われるシーンは手に汗握る。
 しかしながら、シナリオは粗を感じる部分が多い。
 なぜ調査をしなければいけなかったのか、なぜキングコングへ人間が攻撃しなければならなかったのか。
 確かに理由は説明されるのだが、感覚的に共感はできないし、キャラクターが立っているように感じない。作劇の都合として爆発シーンをやりたい、という以上に見えないのだ。
 『暴走する大人と対立する怪獣』という構図は昔ながらではあるが、大概は『やめて! 〇〇〇は良い怪獣なの!』的な子供が居たりするが、この作品では子供は出ない。
 『大人と子供』という構図の長所は、その作品が『子供の冒険と肯定』というポジティブな要素が含まれていると記号的に説明できる。
 だがしかし、それすらないこの作品には、明瞭な方向性がほとんど示されない。
 自然文明の賛美なのか、戦争へのアンチテーゼなのか、空想科学的な深淵なのか、家族愛なのか、軍事的な絆なのか。


 ストーリーは度外視して、映像が一番の見せ場なのは良いんだが、究極的に『見たことが有るシーン』になってしまっている。
 映像とシナリオが合わさって初めて“良い映画”なのであって、どちらかだけならば、他の映画でも良いかな、以上にはならない。
 キングコング映画といえば、やはり摩天楼クライムだと思うのだが、それを使わないならばそれ上にアイデアとセンテンスに溢れるシーン作りをして欲しい。
 密林でゴリラが戦うシーンを斬新だとは思わないし、表情のあるゴリラというのを上手く表現してはいるんだけど、感動できないなら意味が無い。

 駄作とは思わないが、次回作ありきで『キングコングという著名タイトルのキャラクターをゴジラと戦わせるために前フリ』以上には感じない。
 別に見ないで、ゴジラ対キングコング(新)からダイレクト見れば良いんじゃないだろうか。

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ジャンル : 映画

アイアンマン 感想(総合:☆☆☆★★)

 映像:☆☆☆☆★
 キャラ:☆☆☆★★
 ストーリー:☆☆☆★★
 俳優:☆☆☆★★
 総合:☆☆☆★★


 配信していた映画を見ています。今回はアイアンマン
 兵器会社の社長を務める主人公はある日、テロリストたちに拉致され、その際、瀕死の重傷を負う。
 そんな中、同じく拉致されていた科学者の手によって胸に磁石を装着されることで、辛うじて心臓周辺に刺さった鉄を押さえつけることで生存していた。
 科学者が犠牲になりながらも、テロリストたちの目を欺き、完成されたアーク・リアクターによって鋼鉄の鎧を起動させ、脱出に成功する。
 生還した主人公は、自らの務める会社での兵器の販売を中止させようとするが、既に陰謀が動いていた。
 兵器を広めた罪を背負い、その資金力を贖罪のために用いて鋼鉄の鎧は完成する。
 真のトニー・スターク、アイアンマンの誕生だ!

 伝説的ヒーローの新たなる誕生!
 84gとアイアンマンの出会いは、旧テレビアニメ版。
 幼少期にBS放送で見ていたのだが、ぶっちゃけよく覚えておらず、同時期に放送していたアメコミ原作アニメでは、バイカーマウスやタートルズに夢中だったように記憶している。
 そのため、あまりイメージが良くなかったので未視聴だったが、見てみるとかなりハードボイルドな主人公。
 金持ちでイケメンで女好きで天才科学者と色々と詰め込みすぎだが、それでもコミカルでシニカルな主人公やイヤミではなく、背負っている罪と、身を挺して正義を行う姿は、まさしくヒーロー的。
 主人公がとにかく強いとかそういうわけではなく侵略するエイリアンとも戦わない。
 人間そのものトニー・スタークが、人間たちの罪深さと戦うところに、熱さがある。
 減点対象も特になし。ヒーロー作品好きには普通にオススメ。

 

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ジャンル : 映画

ラ・ラ・ランド 感想(総合:☆☆☆★★)

 映像:☆☆☆☆★
 キャラ:☆☆☆★★
 ストーリー:☆☆☆★★
 俳優:☆☆☆☆★
 総合:☆☆☆★★


 配信していた映画を見ています。今回はラ・ラ・ランド
 女優を夢見る主人公は、多くのオーディションを受けるが、中々うまくいかない。
 焦る中、ある青年根にであう。青年は本当のジャズを表現するための店を作ろうとしていたが、こちらも思い悩んでいた。
 果たして、ふたりの夢はどうなるのか? 夢を諦めることが正しいのか?

 映像と音楽の融合した一流の作品!
 切れ間なく長尺で回される名シーンが繰り返され、演じる俳優たちも完璧に演じきっている。
 音は後付だと思うんだが、口パクとの合い方からして、本当に歌っているっぽい。
 シナリオはよくあるといえばそうだが、それだけに王道で盛り上がる内容となっている。非の打ち所もないレベルのハイスペック作品。

 ただ、もうワンポイントとして気になったのが、見終わったときに口ずさめる曲が一曲もないことに気付く。
 好き好きだとは思うんだが、他のミュージカル映画を見終わったときに発動した、『頭の中で映画が回り続ける』現象が起きなかった。
 映像的には思い出せたんだけど、個人的には『名シーン』はあっても、『名曲』は見受けられなかった。

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ジャンル : 映画

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84g

Author:84g
ママチャリ日本一周するために仕事を辞める変人。
特撮・古マンガ好きの若いのに懐古という変人です。

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