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ステルス 感想(総合:☆☆★★★)

 映像:☆☆☆★★
 キャラ:☆☆★★★
 ストーリー:☆☆★★★
 俳優:☆☆☆★★
 総合:☆☆★★★

 テレビで撮りためていた映画を観ています。今回はステルス
 近未来。多くの候補者から集められた三人の凄腕パイロットチームに、新たなメンバー、人工知能の戦闘機が加わった。
 自己進化機能を有する人工知能だったが、突如として命令を無視しだしてしまい…?

 これぞアメリカ映画というシナリオの適当さと暴走っぷりを見せる。
 大きな矛盾があるわけではないのだが、善悪感とキャラクターの心理が大雑把すぎて主人公たちに全く感情移入できない。
 例えば、あるキャラクターが人工知能のせいで北朝鮮に取り残されるのだが、その救助のために北朝鮮に主人公が突入するシーン。
 北朝鮮側からすれば、突如として自国に何の連絡もなく国交のない戦闘機が入ってくれば過激な防衛手段を取ることになる。
 それをヒーロー見参とばかりに助けに行くという作劇は違和感しかない。主人公に理と正当性がなく、加害者でしかない。
 人工知能暴走についても大雑把な展開と言わざるを得ないし、無人戦闘機のジレンマについて序盤で論じられるが、それも投げっぱなしで話が終わる。
 主人公たちに暗殺の手が伸びるのも意図が理解しにくいし、全般的にキャラクターの判断が雑すぎる。ラストシーンの素数の話も笑いながらする話じゃない。死んだアイツはなんだったんだ。
 人工知能のキャラもブレているし、幼稚でカワイイといえばそうだが、俺は推さない。
 戦闘シーンを成立させるために大雑把なシナリオで走り切ろうとしているし、
 ただテスト中の軍事兵器の失敗というだけのシナリオでエンタテイメントをを作ろうとする悪い意味で典型的なアメリカ映画。

 更に云えば、戦闘シーンも残念に感じる部分が多々。
 せっかく近未来世界観なのに現代的な戦闘機どまりで、ドッグファイトのシーンも少ない。
 ただ飛んでいるだけや、ミサイルを発射するだけなどが多く、速度と高度があまり実感できない。
 中盤の破片と共に自由落下するシーンは面白かったのだが、逆に云うとそこを越えるシーンが何もなかった。
 見るところはあるが、バランスがかなり悪い。CG制作チームや特撮チームの努力は買うが、シナリオライターと監督が実力不足で名作になれなかった作品。
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冒険王ビィト 52話感想

 今更ながら、冒険王ビィト感想。
 続きからどうぞ。



 

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ウルトラマン物語 感想(総合:☆☆☆★★)

 映像:☆☆☆★★
 キャラ:☆☆☆★★
 ストーリー:☆☆★★★
 俳優:☆☆☆★★
 総合:☆☆☆★★

 DVDで借りてきた映画を観てます。今回はウルトラマン物語
 栄光のウルトラ6兄弟の内のひとり、タロウが兄たちの激闘を見て学び、父や母と共に宇宙のねじれを正すウルトラ戦士になるまで、そして宿敵ジュダとの激闘を描く。
 今回の視聴は3度目。

 昔の特撮映画によく有る旧作の映像を切り貼りして作っている映画で、テレビシリーズの映像をアテレコしてシナリオを辻褄合わせをしている。
 ウルトラの星の生活の様子を描き、幼年期のタロウが見られるのはこれだけ。
 後のウルトラマンメビウス・ギンガにおけるタロウの声優=石丸博也氏と決定したり、
 映像作品において新マンと呼ばれていた四男の正式名称をウルトラマンジャックと広めたりと、ウルトラ兄弟シリーズの歴史を語る上では必要だが、時系列的にテレビとは矛盾が有るし、
 あくまでもウルトラマンファンがチェックするべきだが、作品としてのクオリティは80年代特撮としても突出したものではないし、映画としてはあまり勧めない。

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キン肉マン 第189話 正義超人の極み!の巻

 最新話はこちらから!

 掛けた方が大ダメージというのは、まあ、本来的には当たり前なんですよね。
 あんな高さから無理な体制で落ちれば、普通じゃなくてもケガをするし、以前から指摘されていた『キン肉バスターって掛けている方が腰骨砕けそう』とか言われていたのを逆に利用した形。
 つまり、超人たちはその物理的には有りえないことを長年の特訓で克服していたのだ、と。
 マッスルドッキングなんかはテリーが特別な訓練をしているとゆでたまご先生が注釈していたくらいですし、この結果は必然。

 そして相手をリスペクトするからこそ全力の技を繰り出すのが正義超人。
 相手を殺すためでも、相手を怨んでいるからでもない。むしろ相手がそれすら超えてきてくれることすら望みながら放つフィニッシャー。

 ……ただまあ、これでスグルは勝ちはするだろうが、この次の展開が気になりますな。
 ネメシスは、自身は正義超人ではないと主張したからこそマッスルスパークを放たなかったのであって、完璧超人として生きていく。
 そんな新世代の完璧超人を見せられて、ザ・マンこと超人閻魔はどういう判断を下すのか?
 この空気の中で悪魔将軍と戦って、そして勝ったとして、何か得る物はあるのか? 心境やいかに。
 

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ナイトメア・オブ・ロンドン 感想(総合:☆☆☆★★)

 映像:☆☆☆★★
 キャラ:☆☆☆★★
 ストーリー:☆☆☆★★
 俳優:☆☆☆☆★
 総合:☆☆☆★★

 GYAOにて無料配信していたので見てみました。今回はナイトメア・オブ・ロンドン
 ある日、友人とオバケゴッコをしていた主人公の少年は、不慮の事故で死亡してしまう。
 そこからゴーストとなり、他のゴーストたちと共同生活をする家族として生活することとなる。
 大昔の戦争で死んで両足の無い父親、教養を求める三つの首でひとつの身体を共有する母親、常に水浸しの姉、ずっと浮いてるガイコツアタマなど。
 ある日、彼らが生活していた建物が崩されてしまう。生活する場所を求めて旅をするが、その過程で他の幽霊がどんどん帯同してきて、幽霊の一団になってしまう。
 はたして、主人公たちは平和は日常を取り戻すことができるのか? 長い家族旅行が始まった。


 タイトルからしてホラームービーなのかと思いきや、原題がザ・グレートゴーストレスキューとなっており、なんのこっちゃと思いながらチェック。
 常にシニカルなギャグに溢れており、言語的に退屈させないように配慮を感じる。
 「首だけでも愛してくれるの?」 「もちろん私はあの男のように身体目当てではないよ」…辺りが個人的にツボ。
 死んでも明るいキャラクターたち、日本のオタクにも受け入れられる土壌はあるように思うのだが、ヒットしなかった理由を考えるに、マーケティングの失敗にあるように思う。
 まずシュールな幽霊家族ギャグ、という説明しにくすぎる上、どの層に需要が有るのかすらよくわからない内容。
 結果的に邦題がナイトメア・オブ・ロンドンという全然内容にも原題にも合っていないという、ハズレ感がギャオ無料配信枠という位置の理由だろうなぁ。

 コミカルでCGも使ったギャグなどもあり、映像的には子供向けと思いきや、子供には分かり難いストーリー展開が阻む。
 分かり難いのに高尚とは言い難く、ギャグベースなのに爆笑できるわけでもなく、いきなりシリアスになったと思ったら感動させるわけでもない。
 クオリティは低くなく、無料配信映画としてはかなりハイスペックな分類なのだが、いかんせんターゲットが絞れていない。
 

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怒りのガンマン 銀山の大虐殺 感想(総合:☆☆☆★★)

 映像:☆☆☆★★
 キャラ:☆☆☆★★
 ストーリー:☆☆☆★★
 俳優:☆☆☆★★
 総合:☆☆☆★★

 撮りためていた映画を観ています。今回は怒りのガンマン
 殺人の疑惑を掛けられ、賞金稼ぎたちに襲われる男と、それを追う元保安官の男。
 ふたりは事件の有った町へと戻り、濡れ衣を着せた三人の男たちと対決する。


 作劇が詰め込みすぎには感じるし、女性キャラクターは画面の飾りとして開き直るスタンスのようだ。
 (すごく雑にラストシーンで“あんたに惚れていた”的なパートが入り、びっくりした)
 ただし、そもそも綿密なシナリオなんて求めていないのだと思う。個性豊かな敵キャラクター、コミカルでケレン味の効いたアクションをこれでもかと魅せる。
 ただし、アイデアは良いんだが、映像が感覚的に理解できるクオリティになっていないんだなこれが。
 銃で撃たれたあと、なぜか弾丸を口にくわえて無傷で済む、というシーンが有ったのだが、本気で意味が分からず、5秒くらい考えてから『あ、弾丸を歯で止めたって意味か』! と既にそのシーンが終わってから気が付いた。
 顔面に向かって撃ってないんだよね…胴体に向けて撃ってるように見えたんだけど、口で止めるシーンというのが雑というか、感覚的に理解できる構造になってない。
 他にもアクションシーンのアイデアはすごいんだが、ちょっと考えてから理解することが多く、盛り上がるテンポが悪い。

 シナリオ的にもどんでん返しの演出をしているとは思うんだけど、色々詰め込みすぎているせいでキャラクターの行動理念がすごく分かり難い。
 良くも悪くもマカロニウェスタン。様式美的な所もあり、ツメが甘いと思う部分が多い作品ではあるが、見る価値がない駄作とも思わないレベル。

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キン肉マン 第188話 "傲慢"の代償!!の巻 感想

 ピークの静止を振り切り、放ったのはアロガントスパーク。
 長い間使っていたと思われるマッスパではなく、見様見真似のアロスパを使用。
 奥義の名前は自分を表す代名詞であり、今までは完肉の称号はバトルシップシンクに付けていた。
 バトルシップシンクは類型の技をスグルが使っていないことから、キン肉族の技ではなく、それこそネメシスのオリジナル性の高い技。
 誇りと創意工夫を込めた技だったはずであり、その技からあっさりと完肉の称号を奪うあたり、やはり技自体が“傲慢”と言わざるを得ない。

 マッスルスパークの段階で、二世において打ちすぎると負荷が大きすぎると言われていた技だけに、ネメシスがこうなるのはある程度想定内。
 しかしながら、それを受けて生還するスグルのタフネスに関しては『キン肉マンだから』としか言いようが無い。
 プロテクターの部分はサダハル時代から使っていたものでもあるけど、
 完璧超人の洗礼を受けて巨大化したパーツだけに、砕けているのはどう解釈すれば良い?
 完璧超人としての強化がネメシスを守ったと見るべきか? それともシルバーの技が完璧たる部分を砕いたと見るべきか?

 ここまで活躍が多くなかったミートくんだが、ここでフィーチャーされる。
 今まで控えめだっただけに、ゆでたまご先生の中にミートくんのネタが溜まっていると思われるだけに、次回はスグルはもちろん、ミートくんにも注目したい。

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うる星やつら ビューティフルドリーマー 感想(総合:☆☆☆☆★)

 映像:☆☆★★★
 キャラ:☆☆☆☆★
 ストーリー:☆☆☆★★
 俳優:☆☆☆☆★
 総合:☆☆☆☆★

 撮りためていた映画を見ています。今回は劇場版うる星やつら ビューティフルドリーマー! 今回の視聴は…10回目くらい?
 ドタバタと学園祭の準備を進める友引高校。あたるたちは明日から本番だというのに終わる気配のない準備に追われ続ける。
 そんな中、あたるたちのクラスの担任教師・温泉マーク(というあだ名)が、“日に日に”やつれていく。
 その現状から帰宅を進める保健室の霊能力者・さくら。家に帰った温泉マークの家は、数日留守にしていただけだというのにカビに覆われていた。
 その現状を突き付けられ、さくらも温泉マークのある仮説を信じざるを得なくなった。すなわち『自分たちは学園祭初日という一日を繰り返している』…。

 高橋留美子の代表作のひとつ、うる星やつらの二作目の劇場版。
 原作よりも諧謔的な言い回しが多く、受ける印象はかなり異なるのがテレビシリーズの特徴だが、それはこの劇場版でも健在。
 この作品のキーパーソン、夢邪鬼も原作ではなんでもない話に登場したゲストキャラクターでしかなかったりする。

 この作品は後にアニメ界にこの人ありとされる押井守監督作品であり、当人の出世作のひとつ。
 押井守のフレーバーが存分に染み込みつつ、他の作品のように強すぎないため、押井守入門としても最良の作品。
 夢と現実、人間の思考と理想、エゴなど後の攻殻機動隊にも通じるテーマではあるが、かなりライトに分かりやすく、エンターテイメントとしてのバランスを保っている。
 ただし作画のクオリティは決して劇場版と呼べるものではなく、テレビシリーズよりやや良いといった程度。そもそもテレビアニメ版も低予算制作のため低水準のため、まあ、その…お察し下さい。
 それを補って余りある画面構成と退屈しない映像作り、原作クラッシュし、作画崩壊をし、それでもなおアニメーションとしての体裁を保つ押井守の生き様を感じる映画。
 今見ると古臭いものではあるし、押井守に興味が無いならば別に観なくて良いが、これから攻殻機動隊に挑戦する、とかだったら予習感覚で見ておくといい。

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LEGO ムービー 感想(総合☆☆☆★★)

 映像:☆☆☆☆★
 キャラ:☆☆☆★★
 ストーリー:☆☆☆★★
 俳優:☆☆☆★★
 総合:☆☆☆★★


 撮りためていた映画を観ています。今回の映画はレゴムービー
 全てがレゴブロックで出来た町で建設作業員として生活する主人公、他のレゴ人形にはヒゲやシワでキャラ付けされているが、そんな中でも彼は平々凡々なデザインで、周りからも影が薄いヤツと思われていたり、そもそも忘れられたりしていた。
 そんな彼だが、ある日、アイデア次第でレゴをくみ上げて自由に好きなものを作り上げる集団・マスタービルダーと、コンセプトに合わせた構造物しか認めないおしごと大王との戦いに巻き込まれる。
 (海賊の世界観のレゴの中にバットマンが居たりせず、あくまでも海賊のレゴの中にはそのコンセプトしか許さない、という意味)
 果たして、主人公は選ばれた者としての役目を果たすことができるのか?


 フルCGでレゴを描くというストップモーションとは一味違う柔軟性を生み出している作品。
 レゴで柔軟にアイテムを作り出していくキャラクター達も魅力的だし、レゴなのでバットマンやワンダーウーマンなどのアメコミキャラも多くスピンオフ的に登場する。
 破天荒なシナリオではあるが、そのシナリオの意味も終盤になって回収されていき、どこか自分も小さい頃にレゴをやっていたせいも有るだろうが、子供の頃に失くしたものを垣間見させてくれる映画。
 ピクチャーのトイストーリーシリーズはオモチャという実体のあるものを扱っていたが、これはレゴブロックに無限の可能性を持っていた頃の概念を思い出させてくれる。

 レゴブロックで遊んだ全ての人々の心に響く作品。
 ……ではあるのだが、まあ、遊んでなかったり、そこまで熱中していなかったから人からすると、ただの子供向けのドタバタアクションになる気はする。
 レゴへの憧憬や、おしごと大王の存在にどう向き合えるか、によって感想が変わる気がする。
 俺はストライクだが、成人済みの大多数に勧められる映画ではない。

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不思議惑星キン・ザ・ザ 感想【総合:☆☆☆★★】


 映像:☆☆☆☆★
 キャラ:☆☆☆★★
 ストーリー:☆☆★★★
 俳優:☆☆☆★★
 総合:☆☆☆★★

 近所の映画館でやっていたので観てきました。今回の映画はキン・ザ・ザ
 奥さんにマカロニとパンを買って来いと言われた主人公だが、町中でひとりの学生に呼び止められる。
 『あそこの人が宇宙から来たと云っている』とのことで、一緒に声を掛けて欲しいと云うのだ。
 そしてその自称宇宙人の持っている機械を触ると、未知のキン・ザ・ザ星雲に瞬間移動してしまった。
 学生と主人公は、奇妙な惑星から地球に戻るべく、加速装置や瞬間移動装置を手に入れるべく、偶然持っていたバイオリンやマッチを駆使して地球に戻ることができるのか!?




 クーーーっっ!

 マーマァアアーーー! マァーマァァアアアアアアッッ! 暖かい上着が無いんだよーっ!
 (ボォォォエエア)


 クゥウウウウウウーーーーーーーーッッッ!


 いやぁ、面白かったです。元々は30年前にソ連で制作された映画で、今回はデジタルリマスターされて放送です。
 上でいきなりトチ狂ってますが、作中で実際に使われているセリフです。作中のセリフの3割ぐらいは『クー』と『キュー』だけです
 ロシア語だからではありません、キンザザ星雲で用いられている挨拶です。
 やり方は簡単。最初に『クー』と云ってから中腰になり、自分の両頬を叩いてから両腕を拓いて、もう一度『クーっ!』、これだけです。
 二時間超の作中で、多分、200回以上云ってる。数えているわけじゃありませんが、多分、それくらい云ってる。

 それにしても、カオスすぎる。
 まず、主人公が宇宙に行っても悪を倒したり、弱きを助けるわけでもなく、とにかく地球に帰ろうとするだけ。
 普通、SFで他の星に行ったら助けてくれる美女とかイケメンが登場するかと思いきや、出てくるのは汚いおっさん二人組。
 異星に行ったのがオッサンと学生なのに、それとオッサンふたりで四人チームを組むって、映像としてこれで良いのか?
 しかも、ガンアクションや知恵のぶつかり合いではなく、交渉は主に物々交換でなぜかこの世界ではマッチが貴重品であり、喫煙者だった主人公がこれを交渉のキーにする。
 なんと宇宙移動用の加速装置がマッチ一本で購入できるらしい。オイオイどういう通貨単位なんだよ。
 そして更に驚くべきことに、マッチを多く持っていると高い地位を得られるというのはお金と一緒なのだが、高い地位が得られると赤や黄色のステテコを履けるようになるという謎のステイタスシステム
 意味が分かりませんよね? 安心してください、ちゃんと見たはずなのに俺にもわかりません。
 結局、なんでマッチをそんな大事な価値基準にしているのかも明かされない…というか、結局奇術師がなんだったのかとか、唐突に出てきたサボテン人間の設定とか、唐突にタイムリープ設定まで追加されるというカオスっぷり。
 次々と設定が登場するものの、そのどれにも満足な説明が無く、気を抜くと即座に置いてきぼりにされるハイスピードなのにやたらにシュールな世界観。
 そして原題はただのキン・ザ・ザなのだが、邦題で付いている『不思議“惑星”』ではあるが、惑星の名前はプリュクであって、キン・ザ・ザは星雲の名前なんだなぁ。
 (この適当な感じがなんとも言えず昭和B級っぽくて84gは大好きである)

 当時のソビエトというと世界均衡におけるアメリカと天秤に掛けられるような存在であり、こんなコミカルな映画作っている場合じゃないと思うのだが。
 ただ、作中でたびたび理不尽に虐げられる人々が登場したり、主人公たちが友情や正義に燃えても、それが中途半端な形で実現するなど、どことなく社会的なメッセージも汲み取れる。
 心が読み取りあえるはずなのに騙し、騙されるなど、設定ミスなのか、何かのメッセージなのか、既に判読することはできないが、とにかく超現実的な映像は、一見の価値あり。

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Author:84g
ママチャリ日本一周するために仕事を辞める変人。
特撮・古マンガ好きの若いのに懐古という変人です。

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