ネオウルトラQ感想 後編
第7話「鉄の貝」
あらすじ:突如現れた鉄の貝、ガストロポッド。彼らは高熱を発して地震を発生させているとある科学者が主張するが…。
震災アピールなのか、風刺なのかわからないが…なんだこれ。
悪い科学者が暴走するというのは、悪い怪獣がヒーローに倒されるというプロットと同じくありきたりなものであることを理解していない。
目新しさがなく、映像的にもガストロポッドのデザインや性質にも面白みがなかった。
人間・怪獣共に魅力が無く、エンターテイメントとして成立していないように思う。見てて時間が凄く長かった。
第8話「思い出は惑星を越えて」
あらすじ:ギ・ノール星人たちは、自分たちの指導者の生まれ変わりを探していた。
…石井さんという監督さんがハイセンスすぎることが分かる作品。
侍従役の人の演技力と画面力が凄かったし、アクションシーンも見応え充分。ただリアクションに困る。
この監督さん、ニルマニエ・パンドラの穴、そしてこれ。高等すぎて分かりません。
合う・合わないがあると思う。俺には合わない。この監督さん。
第9話「東京プロトコル」
あらすじ:経済発展からガス排出を規制された日本。窮屈に感じる中、突如としてガスを吸収する怪獣・プラーナが現れる。
経済発展を大人と子供の視点から描きつつ、オチをシュールすぎる笑いでまとめる。
風刺ギャグ。怪獣云々じゃなくて映像的な面白さを楽しむべき作品。
第10話「ファルマガンとミチル」
あらすじ:陸上選手の女子高校生、ミチル。彼女は事故で歩けなくなる。そんな中、モノを治す能力を持つファルマガンと出会う。
ハチミツレモンのような作品。とても甘く、とてもすっぱい。そしてそれの混ざっているのがとても心地よい。
ミチルのワガママと否認、誰にでも起こりうること。それを見守っていた優しい眼差しのファルマガン。
ストレスを感じず、ゆったりと楽しめる作品…嫌いじゃないけど、絶賛はできないかなー…。フロイト的に見るとアレだけど。
第11話「アルゴス・デモクラシー」
あらすじ:怪獣生存権保護の武闘派が立てこもり事件を起こした。そんな中、その立てこもりをアルゴスと名乗る怪獣が更に人質に取り、全国民に問いかける。
『人質と犯人たち全員の命と、日本国総理大臣の命、どちらかを守るかを国民投票せよ』、と。
衆愚政策という言葉を知れる作品。ただ落ちが落ちだし、全体的に中途半端な印象は有った。
キャラクターたちが全員がアルゴスに騙され、肩透かしを食った形だ。
監督の入江さん(ビジネスマン、鉄の貝の人)はオチらしいオチを付けないスタイルらしい。毎回これだと飽きる。
第12話「ホミニス・ディグニターティ」
あらすじ:古代生物ソーマが発見された。ソーマは宿主の不老長寿にする寄生生物であり、ソーマを付けるに相応しい人間を育て上げる施設が有った。
自由な心と自由な生き方を求めようとする少女たちの葛藤を描く。なんか凄く青春。
中井監督の作品(言葉のない町、ファルマガン)は長編映画のような作品で、とても静かな作品に仕上がっている。
思うに、人間や人間じゃないものの生き様のようなものを描こうとしているんだろうな、と感じました。
続きから雑感。
星が多いほどオススメの作品。
石井岳龍
1話(☆☆)・4話(☆)・8話(☆☆)
田口清隆
2話(☆☆☆)・6話(☆☆☆☆☆)・9話(☆☆☆)
入江悠
3話(☆☆☆)・7話(☆)・11話(☆☆)
中井庸友
5話(☆☆☆)・10話(☆☆☆)・12話(☆☆)
俺としては田口監督がピントが合ってた感じがした。
ソフトごとだと
一巻
1話(☆☆)
2話(☆☆☆)
二巻
3話(☆☆☆)
4話(☆)
三巻
5話(☆☆☆)
6話(☆☆☆☆☆)
四巻
7話(☆)
8話(☆☆)
五巻
9話(☆☆☆)
10話(☆☆☆)
六巻
11話(☆☆)
12話(☆☆)
総合的には三巻と五巻がオススメ。
基本的に繋がりの有るシナリオではないので、三巻・五巻を見て面白ければ、って感じで良いかなー。と思う。
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