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【クウガ】MISSING MEMORYS【ガメラ】~混迷~【ティガ】

 小説なのかプロット晒しなのか微妙なレベル。
 だけど、その微妙なレベルの方が読みやすいということに最近気づく。
 俺が本気で文章を書くと尖りすぎて読みにくい、ということを実感として理解するのに10年かかった。
 遥かな太古。
 現人類の前に地球に存在したリントと呼ばれる人々。
 しかし、彼らの前に存在した民族は海上都市に住んでいた。その海上都市をある者はアトランティスと呼び、ある者はルルイエ神殿と呼んだ。

 神々が去ったあと、残された人々は旧神によって残された霊石・ゲブロンによって繁栄と、そして退廃を続けていた。
 腐葉土から毒々しいキノコが生えるような流れで、腐敗の中からある天才が生まれた。彼の名はギャオス。
 ギャオスはゲブロンを用いてギジェラという新たな地球植物を作り出した。
 ギジェラの花粉を吸い込んだ者は幸せすぎる夢の中を見続け、現実を捨ててそのまま夢の国の中で暮らそうとする。

 ルルイエの片隅、ギャオスの研究室を白髪の女性が現れた。老婆のように賢く、女王のように気高い古代文明の指導者、ユザレだった。
 「ギャオス!」
 「…これはこれはユザレ様…あばら家へようこそ」
 「なぜギジェラを撒いたのですか? あれでは人々は…」
 「我々はマナを浪費して文明を築いてきましたが…それでも辛いという人たちが居る。ならば…夢の中で死んでいった方が楽でしょう。マナも倹約できる」
 三日月のように目を細めるギャオスに、ユザレは軽蔑を露わにする。
 「ヌークたちは地球を去って新たな土地を目指しました。ティガたちも地球を去るでしょう」
 「…ちょうどいいでは有りませんか。ガタノゾーア達を封印した今、巨人たちは不要だ。それに…今の人間たちに光の巨人が守るほどの価値などありませんよ」
 「あなたも人間ですよ、」
 「ええ、そうですよ。だから…人は人の手で滅ぶべきなのですよ。この大地に帰れる内に、ね」
 ギャオスの嘲るような冷笑に、金切り声が重なった。
 「ギジェラはこの魔鳥を作るための試作だったのですよ。きっと気に入りますよ…」
 魔鳥が鳴いた。まるで親を呼ぶ小鳥のように、制作者であるギャオスの名を呼ぶように叫ぶ。
 “ギャァアアゥオオオスッッ!”
 突如現れた黒い軍勢にガクマやシルバゴンといった地球育ちの怪獣たちが迎え撃つも、圧倒的な数の前に駆逐され、少数が異次元や地中に逃げ延びただけだった。
 また、地球怪獣との戦闘によって砕け散ったいくつかのゲブロンは大気中に残留し、後のクリッター大量発生の大因となった。

 その様は、鳥葬にも似ていた。
 鳥葬とは亡骸を鳥に啄ませることで、死者を空へと返す鎮魂。
 ギジェラによって喜びにあふれる人々を食い散らかす魔鳥たち。その死に、魂に、安らぎはあるのだろうか。
 イーヴィルティガと怪獣ガーディーは人類を見捨てず、人類を目覚めさせるためにギジェラを破壊しようと立ち上がる。
 しかし、イーヴィルとガーディーに向け、科学者ギャオスはゴルザ・メルバ・ガルラを用いて妨害する。
 「以前に鹵獲していた個体を操作できたので…」
 「ギャオス!」
 「ユザレ様、イーヴィルからギジェラを守るのは地球人類の総意だ。民主主義という奴ですよ」
 言葉を失うユザレ。
 傷つきながらもギジェラを焼き尽くしたイーヴィルだったが、彼は人類に絶望し、ガーディーと共に永い眠りへとついた。


 多くの人々は地球を捨て、それでもなお、地球は人類を見捨てなかった。
 ギジェラを使わず、地球を捨てず、数は多くは無かったがそれでも地球を護ろうと祈る人々。
 彼らがギャオスを倒すために開発した生物兵器の中で、ただひとつだけが産声を上げた。
 人々を護るべき“盾”として、その瞳には魔鳥に対する怒りを生まれながらに宿して。その名は希望の箱舟・ガメラ。
 「なるほど…! 地球は未だ人類を見捨てられないようだね…! ならば…ならば、そうならば…!」
 ガメラと魔鳥たちの戦闘によって崩落するアトランティス。
 その中に巻き込まれ、人類の終焉を見ることなく、ギャオスは事切れた。
 その時から、“ギャオス”という名前は製作者の名前ではなく、魔鳥たちの正式な名称として譲渡されることとなった。


 ――ガメラッ!――
 勾玉型のアマダムを通し、少女の思いがガメラの背中を押す。
 少女はユザレ遠縁の娘であり、ガメラと体と心を共鳴させる。ガメラの痛みは少女の痛み、ガメラの迷いは少女の迷い。
 戦闘力は大きく変わることは無いがそれは不可欠な物だった。少女がガメラを信じるために、ガメラが少女や人間を信じるために。

 親である科学者ギャオスの死亡、そして地球怪獣やイーヴィルとの戦いも有り、ギャオスの数は多くなかった。
 傷つきながらも、ガメラは最後のギャオスを駆逐することに成功した。
 最後のギャオスを倒したとき、それはガメラと少女の別れを意味した。

 ――どうしても眠るの?――
 ガメラの心が肯定する。ギャオスの種子は世界中に散らばっており、既に掃討は不可能だった。
 必ず、未来のどこかで人類はまた愚かな過ちを繰り返してしまうだろう。そのときに再び自分が戦う必要があるのだ。
 ――別れたくない、ガメラと一緒に居たい――
 謝罪するようにガメラが吼えた。
 ナザレたちの手によって、ガメラの心というべき“マナの光”と器である肉体が分離する。
 それはちょうどティガの巨人たちが石像として眠るときと同じ方法だった。
 ガメラの休眠に合わせるように沈んでいくアトランティス=ルルイエ神殿。

 ユザレは未来へのタイムカプセル完成と共に事切れ、少女はただひとり、ある島国に辿り着いた。
 少女は自らにゲブロンを取り付け、その魔力により薔薇の香りと共に自らを封印した。
 ガメラと同じく永遠の強さと美しさを得るために…。その力は彼女の肉体をギジェラの亜種…薔薇に似た花によって眠りについた。

 その地は後に長野県、九朗ヶ岳と呼ばれる地であり、少女の名はバルバ。
 目覚めたとき、彼女は少女ではなくなっていた。
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テーマ : 二次創作:小説
ジャンル : 小説・文学

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ママチャリ日本一周するために仕事を辞める変人。
特撮・古マンガ好きの若いのに懐古という変人です。

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