【クウガ】MISSING MEMORYS【ガメラ】~発明~【ティガ】
イーヴィルによって焼き尽くされたギジェラの破片は、第三宇宙速度にまで到達していた。
真空の宇宙空間においては空気抵抗による減速がなく、天体の重力にさえ掴まらなければ初速のまま宇宙まで飛び続ける。
そんなとき、破片はある細胞に出会った。
後に地球人類によってエボリュウ細胞と呼称される生命体を怪獣化する細胞であり、元々が怪獣的性質を持つギジェラがエボリュウ細胞によ出会ったことで更なる進化を遂げた。
その進化ギジェラは、遥かな時を経て地球へと帰還することとなる。そのときの人類の付けた名前は――レギオン。
レギオンは宇宙各地に広がっていき、ゲブロンを宇宙全土に広げて行った。
その内のひとつは、ムザン星人たちに回収された。
彼らはその力に汚染されるように繁栄し、人間狩りをゲームとし、そのゲームフィールドを全宇宙へと広げた。
地球でのゲーム中、ある獲物は狩る側だったはずのムザン星人を返り討ちにしていた。男の名前はガミオ。
現地にいたグロンギ族の青年、ダグバと協力してムザンたちを倒した。
ダグバはガミオを助けようとしたわけではなかった。強い敵との戦いを求めていたのだ。
「つまらないな、もっと遊ぼうよ、ねえ?」
既に事切れたムザン星人たち。
遊び半分で…というより、ダグバの人生そのものがゲームに過ぎないのだろうが、ダグバとガミオは武装したムザン星人をその狂気と意識だけで返り討ちにした。
ガミオの方はといえば、死んだムザン星人たちの体からゲブロンを引きずり出し、自分の体に組み込んでいた。
「退屈だな…生命というのは…早く眠りたい…」
「そういうガミオが一番つまらないよ。お前とは遊ぶ気がしない」
「…ダグバ、あれはなんだ?」
ゲブロンを取り込んだことで、ガミオは人間の目には見えない光のピラミッドを発見していた。
興味本位で移動するダグバとガミオ。中には眠れる薔薇の美女。
ダグバは暇潰しに封印を引きちぎり、平然と起こす。目覚めるバルバはゲブロンの汚染によって記憶喪失になっていた。
「…誰だ、お前たちは」
「君こそ誰?」
「私は…バルバだ」
純粋なまでの狂暴性を笑顔として表すダグバ。
ゲブロンの使い方を聞き、グロンギの村へと向かうダグバたち。彼らはそこで狩猟をしていた。
この時代、日本には熊や狼といった肉食獣が多く存在しており、最初は集団で狩りをしていたが、ある日、ダグバがたったひとりで熊を倒したことで、グロンギたちはゲゲルとして動物狩りを進めていた。
そのために他の種族を“実験”と称して狩猟し、いくつかの大型肉食獣が絶滅した。
そんな彼らを見て記憶を失っているバルバは抗う気力を持っていなかったし、それどころか残虐に生きるグロンギたちを見て、記憶を持たないバルバは人類に失望していた。
自分や記憶にはない大きな甲羅の友人は、なんのために戦っていたのか。
どうだっていい。人間が人間を滅ぼすと云うのなら、それも良いだろう。
「ならば、この霊石を使うが良い。おまえたちグロンギを…ゲゲルのプレイヤーに変える」
グロンギたちは圧倒的な戦闘力を得た。
下位のプレイヤーであるはずの“ズ”集団ですら、容易く熊を捻り殺せるほどに。
そうなれば彼らのゲゲルの対象はおのずと決まる。すなわち熊より狩るのが難しい知恵ある動物――リントへと。
自然と彼らはゴ・メ・ズ・ベの四階級、ゲゲルを取り仕切るラ集団、そしてゲゲルの進行のための武器などを製作するヌへと別れて行った。
ヌへの最初の制作依頼をしたのは、誰であろう、ダグバだった。
ある日、ピラミッドの中には三つの聖なる塊をダグバが見つけた。
「これは?」
バルバは薄れた記憶から回答を引き出した。
「南・西・東の守護獣たちの卵だ」
「…? 北はないのか?」
よく思い出せない様子のバルバ。北の守護獣は居たはず。共に戦ったはずの存在。
長い時間は彼女の記憶を奪い、ゲブロンはその記憶の破片をエネルギーに換えてしまった。
結果として、彼女は高い能力を持つ怪人となり、その姿はこの世界には存在しない甲羅に覆われた陸海に対応する“玄武”という生き物。
余談ではあるが、その話を聞いたガメゴという男はあえてその姿を模した怪人形態を選び、屈指の強豪プレイヤーとなった。
「…これがあれば、お前のように永遠に眠ることもできるのか?」
後にガミオは西の白虎とされる守護獣の卵をエネルギー源として取り込み、眠りについた。決して起こされることのないように時空を捻じ曲げてまで…。
「…ねえ、僕もこれ、貰っても良い?」
ダグバは東の青龍に相当する卵を持ち、サンショウウオの姿を模したグロンギに手渡した。自分向けに改造するようにと。
その男がヌ集団、ヌ・ザジオ・レであり、彼は“四つ角の青龍”を制作していく。
真空の宇宙空間においては空気抵抗による減速がなく、天体の重力にさえ掴まらなければ初速のまま宇宙まで飛び続ける。
そんなとき、破片はある細胞に出会った。
後に地球人類によってエボリュウ細胞と呼称される生命体を怪獣化する細胞であり、元々が怪獣的性質を持つギジェラがエボリュウ細胞によ出会ったことで更なる進化を遂げた。
その進化ギジェラは、遥かな時を経て地球へと帰還することとなる。そのときの人類の付けた名前は――レギオン。
レギオンは宇宙各地に広がっていき、ゲブロンを宇宙全土に広げて行った。
その内のひとつは、ムザン星人たちに回収された。
彼らはその力に汚染されるように繁栄し、人間狩りをゲームとし、そのゲームフィールドを全宇宙へと広げた。
地球でのゲーム中、ある獲物は狩る側だったはずのムザン星人を返り討ちにしていた。男の名前はガミオ。
現地にいたグロンギ族の青年、ダグバと協力してムザンたちを倒した。
ダグバはガミオを助けようとしたわけではなかった。強い敵との戦いを求めていたのだ。
「つまらないな、もっと遊ぼうよ、ねえ?」
既に事切れたムザン星人たち。
遊び半分で…というより、ダグバの人生そのものがゲームに過ぎないのだろうが、ダグバとガミオは武装したムザン星人をその狂気と意識だけで返り討ちにした。
ガミオの方はといえば、死んだムザン星人たちの体からゲブロンを引きずり出し、自分の体に組み込んでいた。
「退屈だな…生命というのは…早く眠りたい…」
「そういうガミオが一番つまらないよ。お前とは遊ぶ気がしない」
「…ダグバ、あれはなんだ?」
ゲブロンを取り込んだことで、ガミオは人間の目には見えない光のピラミッドを発見していた。
興味本位で移動するダグバとガミオ。中には眠れる薔薇の美女。
ダグバは暇潰しに封印を引きちぎり、平然と起こす。目覚めるバルバはゲブロンの汚染によって記憶喪失になっていた。
「…誰だ、お前たちは」
「君こそ誰?」
「私は…バルバだ」
純粋なまでの狂暴性を笑顔として表すダグバ。
ゲブロンの使い方を聞き、グロンギの村へと向かうダグバたち。彼らはそこで狩猟をしていた。
この時代、日本には熊や狼といった肉食獣が多く存在しており、最初は集団で狩りをしていたが、ある日、ダグバがたったひとりで熊を倒したことで、グロンギたちはゲゲルとして動物狩りを進めていた。
そのために他の種族を“実験”と称して狩猟し、いくつかの大型肉食獣が絶滅した。
そんな彼らを見て記憶を失っているバルバは抗う気力を持っていなかったし、それどころか残虐に生きるグロンギたちを見て、記憶を持たないバルバは人類に失望していた。
自分や記憶にはない大きな甲羅の友人は、なんのために戦っていたのか。
どうだっていい。人間が人間を滅ぼすと云うのなら、それも良いだろう。
「ならば、この霊石を使うが良い。おまえたちグロンギを…ゲゲルのプレイヤーに変える」
グロンギたちは圧倒的な戦闘力を得た。
下位のプレイヤーであるはずの“ズ”集団ですら、容易く熊を捻り殺せるほどに。
そうなれば彼らのゲゲルの対象はおのずと決まる。すなわち熊より狩るのが難しい知恵ある動物――リントへと。
自然と彼らはゴ・メ・ズ・ベの四階級、ゲゲルを取り仕切るラ集団、そしてゲゲルの進行のための武器などを製作するヌへと別れて行った。
ヌへの最初の制作依頼をしたのは、誰であろう、ダグバだった。
ある日、ピラミッドの中には三つの聖なる塊をダグバが見つけた。
「これは?」
バルバは薄れた記憶から回答を引き出した。
「南・西・東の守護獣たちの卵だ」
「…? 北はないのか?」
よく思い出せない様子のバルバ。北の守護獣は居たはず。共に戦ったはずの存在。
長い時間は彼女の記憶を奪い、ゲブロンはその記憶の破片をエネルギーに換えてしまった。
結果として、彼女は高い能力を持つ怪人となり、その姿はこの世界には存在しない甲羅に覆われた陸海に対応する“玄武”という生き物。
余談ではあるが、その話を聞いたガメゴという男はあえてその姿を模した怪人形態を選び、屈指の強豪プレイヤーとなった。
「…これがあれば、お前のように永遠に眠ることもできるのか?」
後にガミオは西の白虎とされる守護獣の卵をエネルギー源として取り込み、眠りについた。決して起こされることのないように時空を捻じ曲げてまで…。
「…ねえ、僕もこれ、貰っても良い?」
ダグバは東の青龍に相当する卵を持ち、サンショウウオの姿を模したグロンギに手渡した。自分向けに改造するようにと。
その男がヌ集団、ヌ・ザジオ・レであり、彼は“四つ角の青龍”を制作していく。
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