時事ネタSFショートショート劇場『ヒ素ウイルスとワールドカップ』
はい、というわけで時事ネタです。
今日(12月3日)に投稿しないといけないネタなので、誤字脱字のチェックとか荒いかもしれません。
見逃さないで指摘してくれてもOK。
というわけで、続きから読めます。
今日(12月3日)に投稿しないといけないネタなので、誤字脱字のチェックとか荒いかもしれません。
見逃さないで指摘してくれてもOK。
というわけで、続きから読めます。
「おはよー…」
「おはよう、宇宙人大好きのヤマオカくん…どうしたんだい、随分眠そうだね」
「昨日はアメリカのNASAが宇宙生物について重大な発表をする、って云ってたじゃんか…ニュース好きのイソベ」
「無理に名前を紹介してくれた感じでありがとう。
そうだね、四時発表ってことで僕も早起きしたよ」
イソベ少年の切り返しに、ヤマオカ少年は背負っていたランドセルをすべり落としていた。
「…そうかっ、早起きっていう方もあったのか!」
「…ああ、なるほど、ヤマオカくん、キミはずっと起きていたんだね、見てから寝たの?」
「寝たら起きれねえだろ、しょうがないから授業始まってから寝るわ」
「…潔いくらいダメダメな感じの小学生スピリットをどうもありがとう。
まあ、でも、それに見合う発表だったよね、さすがNASAって感じ」
イソベ少年の切り返しに、ヤマオカ少年は銜えていたトーストをすべり落とし…そうになったが口でキャッチした。
「本気で云ってんのかよ、イソベ?
宇宙人が見つかったってニュースかと思ったらただのウイルスだぜ?
もっとタコ型の火星人とか、そういうすごいのが出るかと思ったらよぉ…」
「だから、その宇宙生物が存在する可能性が格段にあがった、っていうニュースだったじゃない」
「あ? どこがよ?」
「んー、つまりさ…要約するけど、知ってれば読み飛ばしてもいいから」
「? なにが?」
「こっちの話。つまりさ、今回のNASAの発表は新種ウイルスお披露目だっただろ?」
「それは判る、っていうか新種のウイルスなんて別に珍しくないだろ」
ヤマオカ少年のいうように、新種のウイルス自体は珍しくはない。
猛烈なスピードで進化・淘汰を繰り返すため、人工の是かどうかの是非を問わず、湧くように発生する新種。
または以前から存在していたが、人類が認知できなかったウイルス…様々だ。
「そうなんだけど、このウイルスはとても変わった特性を持っているんだ」
「なに、感染するとゾンビかヴァンパイアにでもなんの?」
「…キミ、見たんじゃないの?」
「いやあ、眠かったし…上の空、っつーやつだ」
呆れつつイソベは説明を続ける。
「…そこまで直接的じゃないよ。
ウイルスもDNA…いわゆる生命の設計図を持っているんだ。
このDNAは元素…つまり、素材として炭素やリンを含んでいるんだ。
これは僕やヤマオカくんとか、他の全ての人たち…それ以外の全ての生き物のDNAはそうやって出来ているはずだったんだ」
思わせぶりな言い回しに、ヤマオカも思い出した。
「そういや、そのウイルスはDNAにリンじゃなく、ヒ素だかっていうのを含んでるんだっけか」
「それそれ。モノ湖っていう強アルカリでヒ素を含んでいて、生息できないはずの死の湖だったんだ。
だけど、そんな環境でもDNAという生物の大前提であるはずの条件を超えて…。
不可能を可能にした、そこで繁栄しているウイルスがあったんだ!」
「えっと…感動的…なのか?」
「もちろん! だがそれだけじゃない、これはキミの大好きな宇宙人にもつながる話なんだ!」
ヤマオカがイソベの熱意についていけなくなっているころ、もうひとりの友人が登校してきた。
「おはよー…」
「よお、サッカー大好きのヒデムラじゃんか、お前も寝不足か?」
「昨日の発表をライブで見たくてさ…」
「ヒデムラくんも興味あったの? NASA」
「あ? なんだそれ?
ワールドカップの開催地に決まってんだろ?
2020年…俺がJリーガーやってる頃に日本でやれるかどうかだったのによォ…カタールになっちまった」
昨日は国際的注目が集まる深夜発表がふたつあった。
ひとつはイソベとヤマオカの見たNASA発表。
ヒデムラの見たのはもうひとつの方で、FIFAのワールドカップ開催地の話だ。
「日本は2002年にやったばっかりだから、しょうがないんじゃない?」
「ざけんなイソベ、そんとき俺は幼稚園児で、オヤジの録画でしか見てないんだよ。
サッカーは録画よりライブ、テレビよりスタジアム、もちろん観るより蹴る、だ!」
「ドーハの悲劇のリベンジができるし、それはそれで良いんじゃないの?」
「それは当然だ、今度はイラクなんざロスタイムで撃破してやらァ」
「…ロスタイムに頼らなくても圧勝する、ぐらい云ってよ…」
サッカーが判らず完全に取り残されているヤマオカの視線に、そのときやっとイソベは気が付いた。
ちなみにドーハの悲劇とは、94年の大会で日本が予選突破を目前にしつつ、ロスタイムによる失点でオジャンになったという事件である。
「えーっと、どこまで話したっけ」
「…結局、ヒ素生物がどうして宇宙人につながるんだ?」
「あ、ああ、うん、それはね。
太陽系銀河の中で、宇宙人が存在するとしたらエウロパやタイタンじゃないか、って云われてたよね?」
「エウロパには生命に必要な水があるからな。タイタンの方は代用になるメタンがあるし」
サッカーはわからないが、そういうところは即答できる辺りが宇宙人バカなヤマオカ少年。
「だけど、今回の発見でその前提がちょっと変わったんだ」
「…あ」
宇宙人バカ、自発的に気が付く。
「…つまり、こういうことか?
ヒ素で生命が育てるなら、水素やヘリウム…つまり、木星みたいな星でも何かいるかもしれない、ってことか!?」
「正解」
「う、ウオおおおおおっっ! スゲェーーッッ!」
眠気を焼き尽くすように、ヤマオカの宇宙人への情熱が猛っている。
これなら授業中も眠らないだろう。宇宙人のことを考えてどっちにしろ授業の内容は聞かないだろうが。
「火星人が、木星人や金星人よりSFで登場機会が多いかっていえば、水が有るとされてたからなんだ。
だけど、この発見で火星生命ほどでなくても、他の真空以外の星ならどこにでも存在する可能性ができたんだ」
「…あー、ベガルタ残留するかな、九分九厘決まってるけど、ここまで足踏みしたベガルタだしなァ」
例によって宇宙人に興味のないヒデムラは、既に佳境のJリーグのことを考えていた。
ベガルタは、勝つか引き分けでJ1残留を決められるという状況が続きながら、決めきれなかったというヒデムラが応援するチーム。
詳しいところは省くが、今週の最終戦に全てが懸かっている。
余談となるが、ベガルタは七夕祭りが有名な仙台をホームにしているチームである。
そのため、織姫と彦星…つまり、ベガとアルタイルからチーム名をベガルタとしている。
ベガやアルタイルが所属する大鷲座から、マスコットキャラクターには鷲を採用していた。
「…とにかく、俺が入るまでJ1に居て欲しいなぁ…。
俺が入ったらカタールのワールドカップも優勝だ…2018年のロシアでも勝つけどな」
「あー、2020年頃には本当に木星人や金星人が見つかるといいなあ」
起きていて夢を見られるヤマオカとヒデムラは、眠って夢を見る必要は皆無。
そのふたりをイソベが眺めつつ、この物語は完結するが、続きもある。
2020年7月10日
『さあ、やってまいりました、カタールワールドカップ決勝トーナメント!
ついにここまで来たぞ、われらの日本代表! 悲願のワールドカップ一回戦突破なるか!
実況はわたくし、ゼブラ白馬がお送りします!』
『10』が刻印されたユニホームを着込み、ヒデムラは子どもの頃から変わらない情熱を滾らせていた。
ついにここまで来たのだ、決勝トーナメント一回戦。
日本にとってはひとつの目標でありながら、通過点にしなければならない試合。
サッカー界にも様々な進歩や激動たる出来事があったが、とにもかくにも勝たねばならないのだ。
『一回戦第四試合は、日本対木星第三。
木星第三は、ガリレオ衛星出身者で構成されており、
平均身長二百四十センチという木星人の中では例外的チームで、平均身長百九十七センチと比較的小柄。
しかし、フィールド中央でのボールコントロールに定評があり、予選リーグでは全戦全勝の強豪です』
ヘリウム生命である木星人は、地球人より圧倒的に軽い。
さらに重力が強く竜巻が吹き荒れる木星という過酷な環境下で鍛えぬいた屈強な肉体を持つ。
軽量な肉体とパワーに長け、イタリア人監督の下に練磨された攻撃力に長けるチームだ。
『この試合を勝利したチームが、ベガ系合同チームを破ったイランとの対戦となります。
さあ、キックオフまでのカウントダウンです!』
ベガ系合同チームには、日本に帰化してからベガルタ仙台に参加していたアルタイル星人のドゥッパ選手がいた。
ヒデムラと同じくフォワードを任せられ、名コンビと称されたアタッカーだ。
「どうやら、イランに返さなきゃいけない借りがふたつになったな…。
ドーハの悲劇だけじゃなく、ドゥッパのリベンジも兼任だ」
最初から負けられる試合ではない。
大宇宙広しといえど、負けてもいい試合なんというものはサッカーの歴史においてはない。
…いや、まあ、予選一位で突破すると他リーグの強いところと当たるから、予選二位で突破するために負けたということはあったが…。
とにもかくにも、トーナメントは負ければ終わる。
『さあ、キックオフです!』
ホイッスルの音が量子通信によって全宇宙に放映される。
優勝に向けて、二十二のスパイクが地球を回すように深く踏み込む。
「おはよう、宇宙人大好きのヤマオカくん…どうしたんだい、随分眠そうだね」
「昨日はアメリカのNASAが宇宙生物について重大な発表をする、って云ってたじゃんか…ニュース好きのイソベ」
「無理に名前を紹介してくれた感じでありがとう。
そうだね、四時発表ってことで僕も早起きしたよ」
イソベ少年の切り返しに、ヤマオカ少年は背負っていたランドセルをすべり落としていた。
「…そうかっ、早起きっていう方もあったのか!」
「…ああ、なるほど、ヤマオカくん、キミはずっと起きていたんだね、見てから寝たの?」
「寝たら起きれねえだろ、しょうがないから授業始まってから寝るわ」
「…潔いくらいダメダメな感じの小学生スピリットをどうもありがとう。
まあ、でも、それに見合う発表だったよね、さすがNASAって感じ」
イソベ少年の切り返しに、ヤマオカ少年は銜えていたトーストをすべり落とし…そうになったが口でキャッチした。
「本気で云ってんのかよ、イソベ?
宇宙人が見つかったってニュースかと思ったらただのウイルスだぜ?
もっとタコ型の火星人とか、そういうすごいのが出るかと思ったらよぉ…」
「だから、その宇宙生物が存在する可能性が格段にあがった、っていうニュースだったじゃない」
「あ? どこがよ?」
「んー、つまりさ…要約するけど、知ってれば読み飛ばしてもいいから」
「? なにが?」
「こっちの話。つまりさ、今回のNASAの発表は新種ウイルスお披露目だっただろ?」
「それは判る、っていうか新種のウイルスなんて別に珍しくないだろ」
ヤマオカ少年のいうように、新種のウイルス自体は珍しくはない。
猛烈なスピードで進化・淘汰を繰り返すため、人工の是かどうかの是非を問わず、湧くように発生する新種。
または以前から存在していたが、人類が認知できなかったウイルス…様々だ。
「そうなんだけど、このウイルスはとても変わった特性を持っているんだ」
「なに、感染するとゾンビかヴァンパイアにでもなんの?」
「…キミ、見たんじゃないの?」
「いやあ、眠かったし…上の空、っつーやつだ」
呆れつつイソベは説明を続ける。
「…そこまで直接的じゃないよ。
ウイルスもDNA…いわゆる生命の設計図を持っているんだ。
このDNAは元素…つまり、素材として炭素やリンを含んでいるんだ。
これは僕やヤマオカくんとか、他の全ての人たち…それ以外の全ての生き物のDNAはそうやって出来ているはずだったんだ」
思わせぶりな言い回しに、ヤマオカも思い出した。
「そういや、そのウイルスはDNAにリンじゃなく、ヒ素だかっていうのを含んでるんだっけか」
「それそれ。モノ湖っていう強アルカリでヒ素を含んでいて、生息できないはずの死の湖だったんだ。
だけど、そんな環境でもDNAという生物の大前提であるはずの条件を超えて…。
不可能を可能にした、そこで繁栄しているウイルスがあったんだ!」
「えっと…感動的…なのか?」
「もちろん! だがそれだけじゃない、これはキミの大好きな宇宙人にもつながる話なんだ!」
ヤマオカがイソベの熱意についていけなくなっているころ、もうひとりの友人が登校してきた。
「おはよー…」
「よお、サッカー大好きのヒデムラじゃんか、お前も寝不足か?」
「昨日の発表をライブで見たくてさ…」
「ヒデムラくんも興味あったの? NASA」
「あ? なんだそれ?
ワールドカップの開催地に決まってんだろ?
2020年…俺がJリーガーやってる頃に日本でやれるかどうかだったのによォ…カタールになっちまった」
昨日は国際的注目が集まる深夜発表がふたつあった。
ひとつはイソベとヤマオカの見たNASA発表。
ヒデムラの見たのはもうひとつの方で、FIFAのワールドカップ開催地の話だ。
「日本は2002年にやったばっかりだから、しょうがないんじゃない?」
「ざけんなイソベ、そんとき俺は幼稚園児で、オヤジの録画でしか見てないんだよ。
サッカーは録画よりライブ、テレビよりスタジアム、もちろん観るより蹴る、だ!」
「ドーハの悲劇のリベンジができるし、それはそれで良いんじゃないの?」
「それは当然だ、今度はイラクなんざロスタイムで撃破してやらァ」
「…ロスタイムに頼らなくても圧勝する、ぐらい云ってよ…」
サッカーが判らず完全に取り残されているヤマオカの視線に、そのときやっとイソベは気が付いた。
ちなみにドーハの悲劇とは、94年の大会で日本が予選突破を目前にしつつ、ロスタイムによる失点でオジャンになったという事件である。
「えーっと、どこまで話したっけ」
「…結局、ヒ素生物がどうして宇宙人につながるんだ?」
「あ、ああ、うん、それはね。
太陽系銀河の中で、宇宙人が存在するとしたらエウロパやタイタンじゃないか、って云われてたよね?」
「エウロパには生命に必要な水があるからな。タイタンの方は代用になるメタンがあるし」
サッカーはわからないが、そういうところは即答できる辺りが宇宙人バカなヤマオカ少年。
「だけど、今回の発見でその前提がちょっと変わったんだ」
「…あ」
宇宙人バカ、自発的に気が付く。
「…つまり、こういうことか?
ヒ素で生命が育てるなら、水素やヘリウム…つまり、木星みたいな星でも何かいるかもしれない、ってことか!?」
「正解」
「う、ウオおおおおおっっ! スゲェーーッッ!」
眠気を焼き尽くすように、ヤマオカの宇宙人への情熱が猛っている。
これなら授業中も眠らないだろう。宇宙人のことを考えてどっちにしろ授業の内容は聞かないだろうが。
「火星人が、木星人や金星人よりSFで登場機会が多いかっていえば、水が有るとされてたからなんだ。
だけど、この発見で火星生命ほどでなくても、他の真空以外の星ならどこにでも存在する可能性ができたんだ」
「…あー、ベガルタ残留するかな、九分九厘決まってるけど、ここまで足踏みしたベガルタだしなァ」
例によって宇宙人に興味のないヒデムラは、既に佳境のJリーグのことを考えていた。
ベガルタは、勝つか引き分けでJ1残留を決められるという状況が続きながら、決めきれなかったというヒデムラが応援するチーム。
詳しいところは省くが、今週の最終戦に全てが懸かっている。
余談となるが、ベガルタは七夕祭りが有名な仙台をホームにしているチームである。
そのため、織姫と彦星…つまり、ベガとアルタイルからチーム名をベガルタとしている。
ベガやアルタイルが所属する大鷲座から、マスコットキャラクターには鷲を採用していた。
「…とにかく、俺が入るまでJ1に居て欲しいなぁ…。
俺が入ったらカタールのワールドカップも優勝だ…2018年のロシアでも勝つけどな」
「あー、2020年頃には本当に木星人や金星人が見つかるといいなあ」
起きていて夢を見られるヤマオカとヒデムラは、眠って夢を見る必要は皆無。
そのふたりをイソベが眺めつつ、この物語は完結するが、続きもある。
2020年7月10日
『さあ、やってまいりました、カタールワールドカップ決勝トーナメント!
ついにここまで来たぞ、われらの日本代表! 悲願のワールドカップ一回戦突破なるか!
実況はわたくし、ゼブラ白馬がお送りします!』
『10』が刻印されたユニホームを着込み、ヒデムラは子どもの頃から変わらない情熱を滾らせていた。
ついにここまで来たのだ、決勝トーナメント一回戦。
日本にとってはひとつの目標でありながら、通過点にしなければならない試合。
サッカー界にも様々な進歩や激動たる出来事があったが、とにもかくにも勝たねばならないのだ。
『一回戦第四試合は、日本対木星第三。
木星第三は、ガリレオ衛星出身者で構成されており、
平均身長二百四十センチという木星人の中では例外的チームで、平均身長百九十七センチと比較的小柄。
しかし、フィールド中央でのボールコントロールに定評があり、予選リーグでは全戦全勝の強豪です』
ヘリウム生命である木星人は、地球人より圧倒的に軽い。
さらに重力が強く竜巻が吹き荒れる木星という過酷な環境下で鍛えぬいた屈強な肉体を持つ。
軽量な肉体とパワーに長け、イタリア人監督の下に練磨された攻撃力に長けるチームだ。
『この試合を勝利したチームが、ベガ系合同チームを破ったイランとの対戦となります。
さあ、キックオフまでのカウントダウンです!』
ベガ系合同チームには、日本に帰化してからベガルタ仙台に参加していたアルタイル星人のドゥッパ選手がいた。
ヒデムラと同じくフォワードを任せられ、名コンビと称されたアタッカーだ。
「どうやら、イランに返さなきゃいけない借りがふたつになったな…。
ドーハの悲劇だけじゃなく、ドゥッパのリベンジも兼任だ」
最初から負けられる試合ではない。
大宇宙広しといえど、負けてもいい試合なんというものはサッカーの歴史においてはない。
…いや、まあ、予選一位で突破すると他リーグの強いところと当たるから、予選二位で突破するために負けたということはあったが…。
とにもかくにも、トーナメントは負ければ終わる。
『さあ、キックオフです!』
ホイッスルの音が量子通信によって全宇宙に放映される。
優勝に向けて、二十二のスパイクが地球を回すように深く踏み込む。
- 関連記事
スポンサーサイト