スーパー戦隊:怪人の巨大化方法の一覧と考察
タイプA1:再生型(内蔵)
倒された怪人が自らの内的要因によって巨大化・再生するパターン。
該当:ダイナマン、ジェットマン、アバレンジャー、シンケンジャー、ゴーオンジャー、トッキュウジャー
タイプA2:再生型(外付)
倒された怪人が別のレギュラー怪人の能力で巨大化・再生するパターン。
該当:チェンジマン、フラッシュマン、マスクマン、ライブマン、ターボレンジャー、
ファイブマン、オーレンジャー、ゴーゴーファイブ、ガオレンジャー、ハリケンジャー
ゴセイジャー、ゴーカイジャー、キョウリュウジャー、ニンニンジャー、ジュウオウジャー
タイプB1:巨大化型(内蔵)
倒される前に自らなんらかの方法で巨大化。
必殺技でダメージを受けてから立ち上がり、
該当:サンバルカン、ダイレンジャー、カーレンジャー、ギンガマン、タイムレンジャー
ゲキレンジャー、
タイプB2:巨大化型(外付)
倒される前に外的な要因によって巨大化する。
該当:カクレンジャー、メガレンジャー、マジレンジャー
タイプC:巨大戦力が別個に存在している。
等身大の怪人が敗れてから、別個の怪人が現れる。
同じ姿をしているか、別の姿をしているかなどの差異はある。
該当:バトルフィーバーJ、デンジマン、デカレンジャー、ゴーバスターズ
タイプD:その他
上記タイプの併用、あるいは独自なルールを持つシステム。
該当:デンジマン、ゴーグルファイブ、ジュウレンジャー、デカレンジャー、ボウケンジャー
解説は続きから。めっちゃ長いです。
ゴレンジャーとジャッカーは巨大戦が無いので、省略。
ひたすら長いです。
秘密結社エゴス(バトルフィーバーJ)
「弟よぉおおおおお!」
厳密には巨大化ではないのが特徴。
等身大戦闘を行う怪人と全く同じルックスをした弟(女怪人の場合は妹)が、兄の死亡に合わせて現れる。
スーパー戦隊の歴史に燦然と輝く、歴史的なルーティーンである。
ベーダー一族(デンジマン)
『シパッッ!』
バックルにノンブルが振ってあり、ヘドリアン女王の圧倒的存在感から妙に存在感のある連中。
巨大化の際に特にアクションは無く、デンジマンのフィニッシュブロー(デンジブーメランなど)を受けるとほぼ同時に巨大化する。
上述のセリフは怪人にデンジブーメランが直撃した際のデンジマンのセリフ。
前から思ってたんだけど、もうこれって、デンジブーメランが敵を巨大化させる効果とかあるんじゃないよね?
暗黒帝国ブラックマグマ(サンバルカン)
「巨大ぃいい! モンンガァアアアアアッッ!」
サンバルカンボールを食らうと同時に絶叫する。
バトルフィーバーは別の怪人が現れ、デンジマンではセリフなどは無かったので、スーパー戦隊史上初の巨大化セリフのある怪人集団である。
巨大化するときに巨大化システムの歯車描写が入るのも特徴だ。
暗黒科学帝国デスダーク(ゴーグルファイブ)
ドゥンドゥンドゥンドゥン(BGM)……「リフレッシュパワー!」
怪人自体が巨大化するわけではなく、コングと呼ばれるロボットが出撃する。
そのロボットに倒された怪人をパイロットとして再生させて搭乗させるという、中々に面倒な手順を使う。
それなら最初からパイロット専用の怪人を作ったり、戦闘員辺りに運転させれば良いような気もするのだが……。
この辺り、バトルフィーバーの弟怪人設定、サンバルカンの再生設定を合わせたような設定になっているように思う。
有尾人一族ジャシンカ帝国(ダイナマン)
「ビッグバンプログレス! 超進化獣!」
ダメージを受けると、生命活動を活発にさせ、巨大化再生させる。
全体的にベーシック戦隊な印象を受けるダイナマンだが、この巨大化においても、基本形が出来てきている。
(21:57 2017/01/07 以下、ツイッターでのご指摘からの追記)
番組中盤からダイナマンのスーパーダイナマイトを克服すべく、進化獣からメカシンカへとマイナーチェンジが行われる。
動物モチーフ単独から、道具+動物モチーフにパワーアップする。仮面ライダーにおけるショッカー→ゲルショッカーの強化パターンに酷似しているが、戦隊初の巨大化パターンの変化である。
自動で巨大化していた進化獣から、倒されたときにカー将軍によって巨大化させられるパターンとなる。
ゴーグルファイブのパターンに近いものの、幹部の手で強化再生する初の怪人再生シークエンスである。
戦隊史を語るうえで決して外すことはできない要素と言えるだろう。
新帝国ギア(バイオマン)
「出撃!」
ギアの首魁、ドクターマンの合図に合わせて出撃する巨大ロボ。
等身大と巨大戦で全くの別キャラクターが出撃するというアイデアが登場。
初の女性ふたり戦隊であったり、その女性キャラクターが離脱したりと斬新な試みが多すぎるバイオマンだが、それはここでも健在である。
大星団ゴズマ(チェンジマン)
ギョダァ~イ!
倒されたとき、他の幹部の招集に従って現れるギョダーイという怪人が復活巨大化させる。
初の巨大化要員のキャラクターが現れる。平成に入る頃に一般化するが、その元祖である。
ちなみに、ゴズマはこの時期では珍しい集団名に“帝国”と入らない集団でもある。
科学実験帝国メス(フラッシュマン)
「クラーゲンッ!」
怪人が倒されたとき、他の幹部たちの指令に従って現れ、怪人を巨大化・再生させるクラゲ型改造生物。
その代償としてクラーゲン自身は小さくなってしまい、他の幹部怪人たちによって回収される。
大概は女性幹部ネフェルが呼んでネフェルが回収するが、ワンダが呼んだ場合でも他の女性幹部(ウルクやキルト)にしがみつくことが多い。
地底帝国チューブ(マスクマン)
「オケランバ! 」「ケラケラケラケラケラッッ!…ヤレヤレ」
コメディチックな怪人、オケランバが再生巨大化させる。
東映特撮ではお馴染み、篠田薫氏のセリフ回しと合わさり妙な存在感がある。
武装頭脳軍ボルト(ライブマン)
「ギガファントム!」
倒されたとき、ライブマンの背後から打ち抜くように巨大化エネルギーを放出、再生・巨大化させる。
大ボスの腹心ポジションの幹部が巨大化を担う、という2000年代から増え始めるパターンの元祖。
暴魔百族(ターボレンジャー)
(メンバーごとに異なる)
タイプ的には幹部が巨大化させるパターンなのだが、ポイントは幹部級キャラがそれぞれに巨大化させる特殊能力を有しているということ。
例えばレーダは笛になっている杖を吹くことで巨大化させ、ジャーミンは口からエネルギーを放って巨大化させる。
他にも多様な巨大化能力が登場しており、引き出しの多さが楽しめる。
毎週のマンネリとなりつつ有った巨大化のルーティーンを突破しようとしていたと思われる。
銀帝軍ゾーン(ファイブマン)
ゴルリン〇号は細胞活性エネルギーを放射吸収することによって〇〇ギンを更にパワーアップし自らの身体を核にして巨大化させるのだ!
風船のような巨大なモンスターが現れ、ナレーションのように死体を吸収して巨大化する。
ナンバリングされており、毎回〇号という部分は増えていく。
この辺り、ベーダー一族のインスパイアか?
次元戦団バイラム(ジェットマン)
パァアアアアアアアア……
一定以上のダメージを受けたとき、怪人に取り付けられた次元虫の部分が輝き、巨大化する。
久しぶりの自動巨大化タイプの怪人。
幹部たちが、かなり方向性の違う連中ではあるが巨大化方法は一括。ターボレンジャーとは対象的。
バンドーラ一家(ジュウレンジャー)
「大地に眠る悪霊たちよ! ドーラ〇〇に力を与えよ!」
魔女・バンドーラが杖を投げつけ、怪人を巨大化させる。(〇〇には固有名が入る)
ポイントは作戦の都合次第では、倒される前に巨大化させることもあるということ。
ちなみに、この集団の名前が思い出せなかったので調べてみたら、正式名称は無いらしい。
我らの曽我町子女史の好演や、妙に仲良しな集団ということで、当ブログでは彼らのことは【バンドーラ一家】と暫定呼称することにする。
ゴーマ族(ダイレンジャー)
「巨大化爆弾!」
初の倒される前にアイテムを自発的に使用して巨大化する。
漫画的な爆弾を地面に投げつけると巨大化していくというわかりやすいグラフィックで、トレカのレンジャーズストライクでも他の巨大化ツールより早くカード化されていた。
攻撃用の道具でも自爆するための道具でもなく、ベーシックな雰囲気もあるが、かなり特殊。
ダイレンジャーが拳法モチーフであり、他戦隊なら序盤から出るようなバズーカ武器の登場が29話と遅いこともあり、等身大戦闘のフィニッシュブローが固定されていなかった。
そのせいもあり、倒しきれなくとも映像的にはダイレンジャーが弱いという印象になっていなかったのもポイントだと思われる。
妖怪軍団(カクレンジャー)
「こうなったら……大きくなってやる!」
カクレンジャーに大ダメージを与えられたり、作戦が失敗すると空の暗雲から降り注ぐ雷で巨大化する。
マシン帝国バラノイア(オーレンジャー)
「コチャ! 出番ですよ!」
「任せんしゃい!」
「アチャ!」
「コチャ!」
「アチャ!」
「コチャ!」
故肝付兼太さんと安達忍さんの掛け合いが心地よい合体式復活巨大化技。
久しぶりに軍団名に“帝国”を冠し、ライブマン以来となる巨大化選任キャラクターの特殊能力によって巨大化させるパターン。
原点回帰のオーレンジャーらしい選択といえる。
宇宙暴走族ボーゾック(カーレンジャー)
「芋長の芋ようかん!」
ギャグ系最強戦隊を端的に表すアイテム、それがこの芋長の芋ようかんである。
なぜかボーゾックたちは、芋長という和菓子屋で売っている芋ようかんを食べると巨大化する。 (理由は不明)
まあ、宇宙の神秘、ということで……。タイプとしては倒される前に巨大化するタイプ。
邪電王国ネジレジア(メガレンジャー)
「巨大化ウイルス注入~~!」
必殺技を叩き込まれると同時にどこからともなくビビデビが現れ、巨大化ウイルスを注入させる。
病原菌的なイメージではなく、コンピューターウイルスが元ネタだろうか。
CVはスーパー戦隊ではお馴染みの関智一氏。オーレンジャーのブルドントからの続投。
宇宙海賊バルバン(ギンガマン)
バルバンの魔人は、バルバエキスを飲むことで巨大化する! だがそれは自らの命をも縮める!いわば最後の手段なのだ!
「バルバエキス!」
「せめて最後の御奉公っ!」
「イリエス魔人族はしぶといのだ!」
「作戦変更!」
各部隊ごとに異なるボトルに入れた赤いドリンクで、致命傷を負うと一気飲みして巨大化する。
多様な宇宙人が飲んでも巨大化できるスーパードリンク。
セリフは四部隊それぞれに異なるが、第一部隊だったサンバッシュ魔人団は特にセリフが無く、全員がバラバラなことを言いながら巨大化する。
災魔一族(ゴーゴーファイブ)
「闇の世界の力よ! 最後の力を! アミアス、アミアス、アミグロスっ!」
死せるサイマ獣はピエールの再生カードにより巨大な死霊として復活する。
「サイマっ、復活!」
巨大サイマ獣は破壊本能だけに従い、一万倍の力を発揮するのだ。
災魔一族はほとんど唯一と云って良い一族経営の悪の組織。
巨大化は執事のピエールが担当している。途中から指揮官の交代、新しい復活ツールのゴレムカード・無限連鎖カードも登場して置き換わって呪文が変わる。
基本はこの再生カードだ。
ロンダーズファミリー(タイムレンジャー)
「緊急システム発動を依頼!」
未来の技術でフィギュアサイズに圧縮冷凍されている受刑宇宙人という設定であるため、その反動でシールを剥がすと何倍にも巨大化してしまう。
そのため、ロンダーズファミリーの脱獄囚たちはタイムレンジャーに逮捕される寸前にシールを剥がし、巨大化して反抗する。
犯罪者たちの行動理由がバラバラで、かつ幹部が巨大化させているわけでもないので、固有のセリフなどが存在しない。(上記のセリフはタイムレンジャー側のロボ出撃時のセリフ)
派手さには欠けるが、印象に残る巨大化シーンである。
オルグ(ガオレンジャー)
「こいつはヤバイバ!」
「オルグシードよ! 消えゆかんとする邪悪に再び巨大なる力を~っ! はぁっ! 鬼はー内!、福はぁ~外ぉーっ!
倒されたオルグに、ツエツエが杖から放つオルグシードによって巨大化させる。
上司にあたるハイネスたちからはこの能力だけをアテにされている節もある。割とベーシックなタイプ。
ちなみに女性幹部が単独で巨大化担当を行うのはこれが初である。
ただし、バンドーラを首領ではなく一幹部とするならば初ではなく、
暴魔百族は幹部全員が巨大化能力を持っているので単独ではないものの、女性幹部のジャーミンが巨大化を行っている。
宇宙忍群ジャカンジャ(ハリケンジャー)
「ウェンディーヌ!」
「コピージャイアント」
「私のカワイイコピージャイアントは破壊された〇〇の能力を全て移し取り、さらにパワーアップして再生することができるのよ」
「ウェンディーヌ!」
「任せて……」
「私ウェンディーヌのバズーカで呪文を込めて打ち出せば一度倒れた者の全てを移し取り、巨大化・最大のパワーを発揮するのよ」
「ウェンちゃん!」
「えい!」
「私が投げたデッカメンはやられた中忍の細胞を集めて、仮面に合った大きさに巨大化させちゃうらしいわよ……あー、肩凝った」
暗黒七本槍の内、預言のマンマルバと採点担当のフラビージョは軍団を持っておらず、ウェンディーヌが他軍団の巨大化を担当している。
……まあ、ぶっちゃけ、どれもサタラクラやチュウズーボが自分でやれば良いような気もするが、禁句である。
ツエツエに続く巨大化専用の女幹部。今までは戦う女幹部が圧倒的に多かったこともあるが、ツエツエというパイオニアから“アクションが少なくとも毎回見せ場が作れる”という魅力があるのではないだろうか。
ひとりの幹部が異なる巨大化方法を使い分けるというのは、ここが初出。
邪命体エヴォリアン(アバレンジャー)
(大雨)
トリノイドを撃破すると、中に入っていたウイルスによって雨が生成されて巨大化する。
ナンバリングされている悪役であり、サンバルカンのオマージュのようだが、監督と番号から考えるにクウガのオマージュと考えた方が自然だろう。
最初から大きいギガノイドと併用されるのが特徴といえば特徴。
また巨大戦闘ではキラーオーも有ったため、『トリノイド自身の巨大化』以外の部分に力が入れられている作品でもある。
宇宙犯罪者アリエナイザー(デカレンジャー)
(特になし)
巨大化する宇宙人も登場するが、多くが怪獣機と呼ばれる巨大ロボットに乗っている。
更に特徴的なのがデカレンジャーが宇宙の警察官であるため、アリエナイザーを倒すときに時空を超えた超速裁判を行う必要がある。
そのため、巨大戦のあとに等身大戦闘になったり、そもそもダメージを与える前から巨大戦力が出てきたリする。
かなり冒険している作劇ではあり、必見だ。
地底冥府インフェルシア(マジレンジャー)
ドーザ・ウザーラッ!
ドーザ・ウル・ウガロッ!
謎の暗黒騎士・ウルザードの呪文によって倒された冥獣を復活させ、その上で巨大化させる。
インフェルシアには元々巨大なキャラクターが多く、かつストーリー進行で大型の敵しか登場しなくなり、かつウルザードも何度も消息不明になるため、序盤のみ。
ネガティブシンジケート(ボウケンジャー)
影忍法、大紙変化の術!
ボウケンジャーの敵、ネガティブシンジケートはかなり特殊。
というのも、同一組織内の派閥ではなく、複数の明確に異なる組織が同時に存在している複数の敵の総称がネガティブシンジケートなのだ。
メインに戦う三つの組織の内、超古代から蘇ったゴードム文明や、恐竜人間集団のジャリュウ一族は巨大化ではなく、大型のロボットに騎乗して戦う。
なので、作中で巨大化するのは忍者集団のダークシャドウのみ。
ツクモガミと呼ばれる怪人が倒されるとダークシャドウ首領のゲッコウの忍術によって再生・巨大化する。
ダークシャドウのタイプ自体はよくあるタイプだが、建造型との併用は珍しい。
臨獣殿(ゲキレンジャー)
臨技! 邪身豪天変!
文字通りの技であり、ゲキレンジャーは激気を獣型に放ち、それに搭乗して戦うが、
リンシー始め臨獣拳の拳士たちは自らの技の一環として巨大化を行う。
久方ぶりの復活を伴わない巨大化であり、科学技術ではなく、しかも怪人が自力で巨大化というのも初。
蛮機族ガイアーク(ゴーオンジャー)
サンギョウカクメェ~!
倒されると内蔵されたビックリウムで巨大化する。
戦隊側のロボットのキャラとデザインが濃いためか、巨大化設定はかなりシンプル。
外道衆(シンケンジャー)
二の目
死亡した瞬間に自動再生で巨大化。
別に書くことは無い。この辺りなると、そろそろパターンが出尽くしている。
悪しき魂(ゴセイジャー)
「行け! ビービ虫!」
ゴセイジャーは、複数の敵集団が次々に襲ってくる。
その中に共通するメンバー、ブレドラン(またはアリス)がビービ虫を送り込み、怪人を蘇生・巨大化させる。
悪しき魂の構成自体は特異だが、巨大化自体は普通。
宇宙帝国ザンギャック(ゴーカイジャー)
「インサーン!」
「かしこまりました」
組織名に久しぶりに“帝国”が復活。巨大化自体は宇宙空間の母星から女性型怪人のインサーンがエネルギーを照射して巨大化させる。
女性幹部が巨大化させたり、専用キャラが巨大化させるパターンは多いが、女性怪人幹部が巨大化させるのはちょっとレア。
ただまあ、前年のゴセイジャーでアリスがやっているので、そこまで目新しさはないんだよなぁ。普通。
ヴァグラス(ゴーバスターズ)
「メガゾード、来ます!」
ここ数年のマンネリな巨大化パターンから、久しぶりに来た革新的な敵パターン。
巨大戦は専用の巨大戦力が存在し、毎週使いまわすという斬新すぎるパターンを披露する。
そのため、巨大戦と等身大戦闘が同時進行するという、デカレンジャーに近いパターンが見られる。
ゴーカイジャーとは、良い意味で好対照なゴーバスターズだが、巨大化にもその傾向が見えている。
もちろん、ゴーカイはベタなことを破天荒なキャラがやるところに面白さが有った作品であり、
ゴーバスは真面目でシリアスなメンバーが、パターン破りな展開をするから面白味が有り、どちらが優れているとかそういうわけではないが。
デーボス軍(キョウリュウジャー)
「スクスクジョイロ~~」
喜怒哀楽に対応する悪の幹部の内、楽しみ担当のラッキューロが携帯するジョウロで巨大化させる。
道具自体が能力を持っているため、別のキャラがスクスクジョイロを使っても巨大化させられる。
ある意味で斬新だが、カーレンジャーの芋長の芋ようかんという、誰が使っても巨大化できるアイテムが有るため、ややインパクトは弱いか。
シャドーライン(トッキュウジャー)
(特になし)
内蔵型で倒されると自動再生・巨大化する。
デカレンジャーやゴーバスターズと同じように専用の巨大戦力も存在するが、特に語るべきことはない。
牙鬼軍団(ニンニンジャー)
「妖術!肥大蕃息の術!」
妖怪が倒されると、十六夜九衛門が愛用の小槌を振ると巨大化・復活する。
忍者・九尾の狐・主人公たちの兄弟子・妖怪と属性を積みまくっているのに、なぜか巨大化アイテムが打ち出の小槌というよく分からない設定。
うーん、正直、別の記事でも書いたけど、十六夜は好きになれない感じ。
デスガリアン
「ナリア! コンティニューだ!」
「ジニス様の細胞から抽出したエネルギーです。無駄遣いせぬよう…(CUH)…励みなさい」
「サンキュー! ナリア!」
シークエンスの中に、固有のセリフがやや多い。だが特に特徴は無く、再生巨大化タイプ。
総評
初代であるバトルフィーバーから弟ロボが戦うという他に類を見ないパターンだが、これは逆に再生というアイデアが無いゆえの逆転現象だと思われる。
よくよく考えたら死んでも一回だけ生き返って巨大化というのも、まあ、説得力が無いし、改めて考えてみると弟ロボが仇討ちというのも、ひとつのキグルミで等身大戦闘と巨大戦を行うならば、自然と言えば自然。
デンジマンで“巨大化”、ゴーグルファイブで“再生”というキーワードが段階的に登場し、洗練されていく。
徐々に『女性幹部やマスコット的なキャラなど、他のゴツイ怪人には見劣りするようなキャラが巨大化を担当する』というパターンが確立する。
ガオレンジャー辺りからパターンが定着しだして安定感が増すものの、同時に挑戦的な巨大パターンは激減する。
ゴーバスターズでデカレンから発展させた巨大戦の構成を繰り広げるものの、それ以降は大同小異の巨大化パターンばかりに。
どの巨大化方法が優れているかは、もちろん個人の趣向に左右されるものの、今後の巨大化の発展とマンネリ破りに期待したい。
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テーマ : 動物戦隊ジュウオウジャー
ジャンル : テレビ・ラジオ